2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

フルコース完走

伊国北部で今日の夕焼けを見た人とは、互いに名前など知らなくてもお友達になれるかもしれない。とりわけ日が沈んでからの空の燃えっぷりは尋常ではなく、焼ける雲の連なりは3次元の広がりをみせ、炎の赤しか存在していない新たな世界が「そこ」に開けてい…

夜2時以降に飲めなくなり...の波紋

去る10月6日から、伊国では「深夜2時以降に飲み屋やディスコ(伊国ではクラブとはいわないのである)でお酒を出してはいけません」という法律が施行されている。その当夜、ミラノから30kmほど離れた郊外のディスコに1時48分ごろ到着したわたしと友人Aは、…

がまた嫌いになり。

友人Hがミラノを去ってから2年が過ぎようとしている。我が家のメンテナンスをすべて引き受けてくれていた偉-寛大な彼が去ってからはじめて天井の電気のたまが切れた。脚立によじのぼり、棒状のガラスの電球を差し込もうとがんばったら、ツルリと手が滑って…

河合真水氏の個展

ローマ在のテキスタイル・アーティスト河合真水氏の個展が11月15日よりスタートする。これまでに行ったミラノのGalleria SURIMONO や Libreria AZALAIでの展覧会では、和のテイストを前面に出した小物からジャンル分け不可能なタペストリーまで、展覧会ごと…

日蝕

これはあくまでも個人的な趣味だけれども、まず漢字表記の多用に無理を感じた。古色を出すためか雰囲気を出すためかよくわからないが、もちろんそのために漢字表記を意図的に多用するのも素敵だが(たとえば京極夏彦とか倉橋由美子とか)、なぜこの内容でこ…

川の深さは

「亡国のイージス」の福井晴敏氏の実質の処女作。クライマックスシーンがフィクションぽすぎて少し鼻白んだのは、これもまた平和ボケのせいなのか。タイトルになっている「川の深さは」が作品中でうまいフックになっております。 川の深さは 福井晴敏著/講…

鏡の影

友人たちの顔が暗い。どうした。ミラノに冬が来たのだ。朝6時、「トトトトトト」という前ふりの音とともに全館暖房が入る。ふとんから出たくない。からして。 1993年に新潮社から出版されたが、後に出た平野啓一郎氏の「日蝕」がこの本の内容に酷似している…

トルコのでかさ

欧州一帯には、伊国ではROM、ニポンではジプシーと呼ばれる人たちが住んでいます。歴史の流れの中で割をくってしまった人たちで、多くの人は定住地を持たず(持つことができず)、滞在許可も持たず(持つことができず)、伊国の場合は、郊外の空き地に停めた…

トルコはでかかった

こんな車窓が5時間ほど続く

秋眠はいります

トルコ逝ってきま。しばしお休み。働かない読まない書かない。わい。

沈没

朝起きて夜寝るまで、すなわち「1日」のうちにフィレンツェのドゥオモとローマのサンピエトロ寺院とミラノのドゥオモを観た。伊国3大都市が頭のなかで多重映しになってキボチガワルイ。 夢オチではなく現実だ。そんな仕事ってどんな仕事...。

エスノメソドロジー:そのさん

私は、ニポン人クルーの伊国での撮影時の「現場通訳-コーディネート-アテンド」という仕事をちょくちょくいただく。その現場にいる人の種類はたいてい次のようになる: ニポン人クルー(仕事を依頼して支払いをする方=お客さま)/伊人制作チーム(日本人ク…

エスノメソドロジー:そのに

明日だれかを何かに誘おうとするとき、 この本の中でも例として出されているように、ニポンでは多くの場合「明日ヒマ?」と聞く。「明日忙しい?」と聞くことはより少ない。答えは「ヒマ」か「忙しい」かの2択になる。 伊国では「明日なにしてる?」と聞く…

エスノメソドロジー:そのいち

エスノメソドロジー 人びとの実践から学ぶ id:asparago:20070828#p3 たとえば。日常会話でしばしば聞かれる「それは言葉の使い方の問題だよ」とか「それは言い方が悪いんだよ」。そういうセリフの裏には、また、上のようなセリフが出るような会話が意味のあ…