エスノメソドロジー:そのいち

エスノメソドロジー 人びとの実践から学ぶ id:asparago:20070828#p3


たとえば。日常会話でしばしば聞かれる「それは言葉の使い方の問題だよ」とか「それは言い方が悪いんだよ」。そういうセリフの裏には、また、上のようなセリフが出るような会話が意味のあるものとして見なされている陰には、「その」言葉とか「その」言い方によって想起されうるなんらかの「複数のアクション-リアクションの可能性」が想定されている。


ただその「複数のアクション-リアクションの可能性」の内容は、「その言葉」や「その使い方」であれば常に必ず同じという性格のものではなく、たとえばそれが発せられた状況や会話に参加している人の性格etcによっても変わりうる。


変わりうる。のだが。それがどこまでどうどのぐらいの数のバリエーションで変わりうるのかを統計的に示すことはできない。のだが、それでもその変わりうる可能性にも限界がある、いってみれば「最大枠」がある。だからこそ言葉が通じたり通じなかったりという事態がそのつど起こるわけだし、それ以前に、だからこそ言葉はそもそも「何かを伝えるツール」たりえる。


こういうことをある程度は意識して、ある程度はぼんやりと、ある程度は無意識に感じながら、私たちは、使い方を選択しつつ言葉を発するという行為をしている。して、あちこちで幸せになったり不幸になったりしている。ぢゃあ、この「ある程度は意識」「ある程度はぼんやり」「ある程度は無意識」にやっていることは、そのつど「実はどんな最大枠の中で行われているのか」さらに「実はその最大枠はどのように決定されているのか」。まづ、それをそのつど見ていく。記述する。てことか。違うなぁ...「最大枠」を取りざたすることが目的ではないのだ...ううん、この本から受け取ったことをこの文脈で私ははどう表現すればよいのだろう>書いた人もしくは賢い人。


てなことを、第2章の「社会学的記述」を読みながら考えた。
上の文章がよくわからなければ(すまんな)この本を買って読む。「どうわかるのか」は別にして、わかろうとするとっかかりとして「わかりやすい」です。
注:生き方話し方教室的な本ではありません。


なお「エスノメソドロジー」という検索語で「間違って」ここへ飛んできてしまった方w、まぢめにエスノメソドロジーについて知りたい-論じたいetcの方はこちらのブログへ。
http://d.hatena.ne.jp/contractio/


続く(笑。