Non pensarci

本を読んでいたら何の脈絡もなく「カイザー・ソゼ」という言葉が頭をよぎり、ハテ誰だっけかと思ったら映画「ユージュアル・サスペクツ」の黒幕の名前で(あれは名画だよね)、そういえば映画をたくさん観ているのに何もここに書いていないなぁと本を読むのをやめておもむろに書き始める。


伊友人が持って来た「Non pensarci」は、ローマでロックスターになるという夢破れて故郷リミニに戻った次男と、そこで父親からサクランボのシロップ漬けの工場を継いだ長男と、大学を中退してイルカの飼育係をしている長女と、そのお父ちゃんとお母ちゃんの映画、すなわち伊国の家族の映画だ。


地味なのでおそらくニポンには入らないのじゃないかと思うが、一応ネタバレしないように内容には触れずにおく。テーマとしては目新しくない「家族の映画」なれど、奇をてらったところは少しもないけれど、見終わった後になんだかほのぼのと「いい映画だったねぇ...」「だろ?」という会話ができる1本です。


 Non Pensarci
Gianni Zanasi監督/イタリア/2007年
出演:Valerio Mastandrea, Giuseppe Battiston, Anita Caprioliほか