モードの街とは言うけれど

仕事明け。先日の話題がすでに古くなってしまったので、見なかったことにして次へ進む。地球は望まずともグングンまわつているのだ。


伊人は(とくにミラノの?)人が身につけているものをかなりよく見ている。見ていないような顔をしてしっかりチェックしている。服のみならず靴やバッグやアクセサリー、髪型や化粧もまたしかり。そして目につくものがあると必ず褒める。逆に、同じメンバーが集まるちゃんとした場所に出て行くときは、同じもんを着ていってはいけない。誰も何も言わなくとも100%バレる。


さて。着飾ることにあまりエネルギーを使わないわたしであるが、それでもちょくちょく褒められる。そしてその大半の対象は「ニポンで買った」ものだ。たとえば今回ニポンで買ったベルト。ピンクや赤をベースにした絞りの生地に和模様の派手な花がプリントされている。どこへ行っても褒められ、どこで買ったのかいくらかなどとシツコク聞かれるのだが、吉祥寺ロンロン(!)の民芸品屋で1300円也。なんてことない、そのへんで買ったものである。


ミラノはファッションの街と謳われるけれども、しからばとウインドーを眺めてみても、そこには通り一遍のものしかない。みんな同じ。しかも全体的にコンサバなのである。非常につまらない。対してニポンでは、その気で探さなくともかわいいモノ、個性的なモノに出会うことができる。モノが溢れてすぎていることの是非はともかく、アンテナの角度が広いのだ。


素材は溢れているのだからして、あとは各人が流行ばかりに流されず着飾ることに開眼すれば、トーキョーはミラノなんて目ぢゃない世界のファッション発信地になると。思った今回の帰郷であった。