オーデュボンの祈り

朋遠方より来る。書とともに。大きく謝々。28日、前項の理由で午後に目覚め、どろどろと本を読んで1日が終わる。


脳の浅い部分で書かれたような軽めのファンタジーが乱発されている昨今だが、これはすてきです。現実の世界ではおよそありえないことがおきたり、ありえないような人が出てきても、それがまったく不思議なことではないような、そこにまったく違和感がないような「世界そのもの」を、しかも「魅力的な世界」を小説の中に新たに構築する。その作業には、相当な想像力と構成力と描写力が必要とされるはずだ。
オーデュポンの祈り
伊坂幸太郎著/新潮文庫/2003年/ASIN:4101250219