なぜ4強に!?

おおお。王者ブラジルW杯から消えた。家でひとりでテレビを観ながら、とりわけラスト10分、おおおお、ががが、ぐへえぐへえと奇声をあげていたわたしであった。フランスはここまでまるで刺身のツマのような扱いを受けていたが、地味に地味にじりりじりりと気づけば4強。やっぱり歴史に基づくベースのある国は、ひととき落ち込んでも浮上が早い。


さて。今宵の試合を叫びながら観戦し、4強が出揃ってみてまず思うのは「ン?なぜこの一角に伊国が?」ちうことで。もちろん応援はしている。昨日のウクライナ戦もちゃんと観ていた。ただ(観ている限りでは)どう贔屓目に見ても、今の伊国が今日のブラジルより力があるとは思えないのだ。ここでの力とはとりわけ攻撃力を指す。それも潜在的な攻撃力を指す。ブラジルは今宵は一度もゴールを割れなかったが、それ以前に調子はさしてよくなかったが、それでも現伊国代表と比べれば、破壊のためのパタンが圧倒的に多い気がする。そしてサッカーでは、その「気配」や「予感」も試合の行方を決めうると私は思う。


まま、潜在力や可能性がいくらあったところで実際にボールがゴールに入らなきゃ仕方がないわけだし、クジ運も力のうち、それも込み込みでサッカーよといえばそれまでなのだが。ただ、イングランドやオランダと激戦の末に4強入りをしたポルトガル、今日のフランス、そして開催国ドイツという他の面々を見渡すと、イタリアがなんだか高校生に紛れた小学生さながらに思えて「おまいら大丈夫か? 点とれるか?」とおかーさんのよーな気持ちになってしまう。これは愛...なのだろうか。オカシイな、伊国を愛した覚えはない。


さておき。今宵のような試合を観ているとサッカーちうのはすてきなスポーツだなあと思う。後半のロスタイムに入ると、こう、待ち望んで待ち望んで行ったコンサートのアンコール時のよな気分になる。みんなクタクタなのはわかるけど、永遠に終わらないでちゃぶだい。そして最後はもう「どっちもばんばれ、永遠にやれ、おかーさんは永遠に観ててあげるから」てな心境。


蛇足的に付け加えれば、個人的にはルイス・フィーゴに優勝カップを掲げてほしいと思っている。彼のプレーにはしばしば泣く。サッカー界には息子がいっぱいだ。