雪だ雪だ雪だ雪だ

昨夜、2年ぶりにミラノに雪がふりました。どんがらどんがら降りました。北方で育ったせいか、雪をみるとわけもなく興奮します。夕食をとったアフリカ料理屋からピアノのコンサートの会場まで、傘をよけて、どんがらどんがら降る雪を浴びながら歩きました。周りをみまわしても、誰もそんなひとはいません。


本当は雪は降り終わったあと、止んでからがすてきで、とくに夜がすてきです。音の通りが悪くなって、どこかが 詰まった 感じがする夜を、わっしわっしと大股で歩く。うっとり。この徘徊は、できればひとりか、あるいはあまり口を開かない人とするのがよく、だからして、夜の独り歩きが危険なここ伊国では、また、口を開かずにはいられない人であふれているここ伊国では、なかなか実現不可能です。


といいながら、わたしのなかではこのところ、夜、トラム(路面電車)を途中下車して、安全な道を家まで30分ほど歩いて帰るというのが密かなブームになっています。もちろんひとり、です。夜に歩く、のは、昼に歩く、のと、少し感じが違って、夜に歩くと、考えたくないときは何も考えないでいることが、考えたいときは集中して考えることができるような気がします。自分の脳みそが、比較的自分の自由になる気がします。というわけで今から歩きに出たいのですが、残念ながら、雪は、たった1日で、きれいにとけてしまいました。