モンブラン#3

と聞いたとき、どこの国を思い出しますか。菓子のほーではなく山のほーです。


「スイス」


大半の日本人はこう答えるのではないでしょーか。私もそー思っていたのですが。ブッブー。モンブランはぴったり山頂に国境線が引いてあって「伊国」と「仏国」の二国にまたがっているのでした。知らなかったのは...え...わたしだけ!? 


そのモンブラン(4807m)の山頂近くまでロープウェーを乗り継ぎ登ってきたのですが、そこから見下ろすと、あっち向いてもこっち向いても山山山山山山山山...と、まさに立て続けに「山」という漢字を書いたような具合に(山って漢字はえらい。雰囲気よく出てる)とりわけ伊国側にどこまでもどこまでも高い地面と低い地面が連なり、「冗談でしょ、あはは」と思わずひとりごちて笑ってしまう。あんまり広かったりあんまりデカかったりすると、なぜか、笑いがこみあげる。
そして同時にハタと気づいたわけです。伊国というとすぐに古代の遺跡とか教会をはじめとする歴史的建築物とかゴンドラとかルネサンス絵画とかピザとかジェラートとかワインとかを想像しますが、この国にはこういうウツクシキ自然の風景もちゃんと存在しているのだと。一緒に行った伊国友人の意見によれば、おそらくそれは、たとえば「アルプス」といえば「スイス」だと多くの日本人が思っているのは、単に「広告にどのぐらい力を入れてるか」の問題だと。そしておそらく「アルプスの少女ハイジ」の影響も大きいとのことw。


ところで。人には「ハナ歌の持ち歌」というのがあるような気がするんですが、みなさんは何の歌ですか。わたしは「もりのくまさん」です。
もひとつ、「うわおーすごいー」という気持ちになったとき、みなさんはどんな声をあげますか。わたしはよくゾウになります。「ぱおーん」です。ね。


というわけで、冬のモンブランの山頂で一気に開放的な気分になってしまったわたしは、ゾウになりながら「もりのくまさん」をエンドレスで歌い続けておりました。逝くべし。冬のモンブラン