ちょくちょく会う

眠って本を読み途中で寝てふいと起きてまた読み・・・を繰り返し、今日はじめてぢめんと垂直になって時計をみたらば17時すこし前であった。ううん。とことん疲れていると身体のあちこちにロープがついてるような感じがしますね。ガリバー旅行記だ。


 長くミラノをあけて帰ってくると「うわっ」と砂糖に蟻がたかるように伊国籍の友人から電話がかかってくる。「ちょくちょく会う」のが友人だと思っている(らしい)この国の人たちは、「ちょくちょく会えない期間」があると文句を言い、それがたとえ理由が仕事だったりしても「働き過ぎだ」などとホザき、「ちょくちょく会えない期間」が開けたとたんに、待ってましたとばかりに顔を出したがる。かといって、「ちょくちょく会えない期間」にこちらに何があったか、などと聞いてくるわけではなく、まるで「ちょくちょく会えない期間」などなかったかのように各人が勝手にいつも通りのことをしゃべり、自分が帰るべき時間がくると「残念だね、また来週」などとフザケたことを言いつつ勝手に去る。たわけ、そんな毎週会ってられるか。
 まあ、友人がいるのは有り難いことではあるわけですが、そう、問題はこの「ちょくちょく」がどのぐらい「ちょくちょく」なら彼らは満足するのか、ということで。日本なら、どんなに近しい友達でも、いい歳こいて週に1回とか会ってたら、しかもちゃんと待ち合わせなどして会ってたら、もうこれは「くっつき過ぎてて不気味」な範疇に入るでしょうが、こちらの人は平気です。つか、週1度ぐらいは、みんな普通に会ってんじゃないのかな。そんなのにつきあっていると身が持たない。身が持たないので断るわけですが、断る理由を探すのもいいかげん疲れてきます。


 まあただひとつ救われるのは、こちらではドタキャンも、そのための見え見えの嘘も許される。つか、みんな実は、誰が来ようが誰が来まいが気にしてなんかいない。昨夜、私は疲れた身にむち打って誘いにのって飲みにいったわけだが、私を誘った当の友人は仮病つかって来なかったもんね。まったく解せない。