4mesi 3settimane 2giorni

多くの伊女子から薦められたのだがロードショーで見逃し、見逃してよかった。見続けることができなかった。すべて観た後に気分がどんよりと重くなる、いわゆる後味の悪い映画というのはあるが、また血が出過ぎて気持ちが悪くて観ていられなくなる映画というのも数あるが、とくに残虐なわけでも血が出るわけでもないのに見続けることができなくなる映画というのは他に前例がない。


この気持ちを拭い去るべく今ここに文章を書いているのだが--文章を書くという行為にはそういう効果もある--この気分をなんと表現したらよいのだらう。「つらい」のでも「哀しい」のでも「気持ちが悪い」のでも「憂鬱」でもない、一番近いのは伊語のangoscia、これを「息苦しい」とでも訳そうか。


テーマも重いが「だから」というだけではない。凄い作品なんでしょうね。ニポンでは今まさにロードショー中のようです。
4mesi 3settimane 2giorni
邦題:4ヶ月、3週と2日
クリスティアン・ムンジウ監督/ルーマニア/2007年
出演:アナマリア・マリンカ、ローラ・ヴァシリウ、ヴラド・イヴァノフほか