我らが秘書に

という言葉とともに、突然、友人AとMからチョコレートの箱をもらった。
以前書いたように、彼らがやっている「FOOD & MOOD」というケータリング会社にFAXを送ると、不思議なことに我が家に届くようになっている。オフィスに電話をかけると、不思議なことにパジャマ姿でこのブログを書いているわたしが出るようになっている。いいオフィスがまだ見つからないせいなのだが、このチョコレートは、要はその「お礼 - 罪滅ぼし - 食い物でゴマカシておけ」ということだ。金の箱に浮かぶは GODIVA の金文字。ニポンではすでに手垢のついたGODIVAだが、ここ伊国ではまだそのステイタスを保っている。呆気にとられたわたしの第一声は「どこで盗ったの?」。失礼してしまった。


その場で包みを開けると、ぴかぴかしたまたもや金の仕切りの中に6種類のチョコが6つ。「箱もきれいだろ」「このリボンも使えるだろ」「グラムで0.85ユーロもするんだぜ」「いっぱいあって選ぶのにすんごい時間かかっちゃって」と五月蝿い。わたしは速攻でひとつ口に放り込み、もぎゅもぎゅもぎゅ。キラキラした目でそれを眺める大の男ふたり。「むあ、うまい」「だろだろー。GODIVAなんて俺食ったことないもん」「俺も、きっと一生ないかも」。キラキラした目で箱を眺める大の男ふたり。


ああ。欲しい。わけね。


無言で箱を差し出すと、無骨な指たちは、それぞれの獲物めがけて迷わず動いた。ああ。ハナから自分たちも食う気だった。わけね。しかしまぁ、それでも「お礼」という発想がうれしいじゃないですか。何かやってもらったら、何かしてあげる。伊国は意外とギヴ&テイクにシビアな国だ。そこを間違うと、うまく生きて逝くのが難しくなる。そのへん、彼らはちゃんとわかっている、ということだろう。


こんな彼らだが、仕事はいたってまぢめにやっている。ので特別に告知をしてやろう。「FOOD & MOOD」はケータリング・サービスを行う会社で、お客様の要望と予算に応じて、立食の軽食パーティから400人規模の着席結婚式まで、飲食だけでなくスペース、装飾、音楽などなどパーティ全体をオーガナイズする。サービスとしては3年前にスタートし、ファッション、デザイン、メディア界などに顧客を持ち、対伊人だけではなく、日本やドイツの企業からのオーダーもある。メニューに無国籍料理をとりいれたり、パーティ会場に生演奏を入れるなど、他との差別化にも積極的だが、料金はできるだけ低く押さえてあり、まあ良心的だ。


ご興味のある方、さらなる情報/お見積もりなどご希望の方は、ぜひ「わたくしまで」ご連絡くださいませ(爆。