24年ぶりの優勝

つかれました。心臓がいくつあっても神経がどれだけ太くても足りない。外は4日前の再現のごとく大騒ぎだが、わたしはひたすら消耗してもう動く気力もなく。前半は両チームともテンポよく、しかし後半、延長戦と時間がたつにつれ目立って伊国はペースダウン。どうしてこの国は「勝ち逃げ」という勝ちかたができないのか、だからして観ているほうはいつもへろへろだ。


けれども。1チームしかタイトルをとれないという当たり前のことを改めて考えれば、いつもスレスレの勝利でも、よくぞそれを積み重ねここまで来たと思う。ラッキーだけではここまではこられない。それは勝てないニポンのわたしたちが身にしみてわかっていることだ。また、歴代の伊国代表を振り返れば、現代表にはたとえばバッジョのような突出したスター選手はいない。言い換えれば伊代表にはジダンはいない。ロナウジーニョもいない。それなのに、よくぞここまで来たもんだ、と。120分間、決定機はつかめないながらも両サイドバックグロッソザンブロッタは上がり続け、ガットゥーゾは走り続け、トニは飛び続け、ピルロは冷静に指揮をとり続け、カンナバーロマテラッツィは体当たりでのクリアを続け、ブッフォンはゴールを死守し続けた。ひとりひとりがサボらず投げず、地道な職人技に徹したことが、今回のいちばん大きな勝因だとおもう。


授賞式での伊国選手はみんな阿呆だった。伊国営TVの解説者も思わず「Questi ragazzi sono scemi...(意訳:こいつらバカちんだ)」とマイクの前でつぶやいたほどだ。でもまあ、いーじゃないか今夜ぐらいは。