日本語はいかにして成立したか

asparago2005-02-21

伊国を発つ前、きちがいのよーにAmazonで本を購入、時間がないうえに気が大きくなっていたからほとんどなにも考えずにショッピングカートに本を突っ込んだのだが。これは当たりだった。著者の大野氏は言語学ではなく国語学専攻の方で、彼がとるニポン語へのアプローチのしかたが独特でおもしろい。で、この本は1980年出版の「日本語の成立」を改題/加筆修正したもの。


でまたなんでこの本を買ったかというとだ。某伊国友人からこんな質問をされ。


「伊国語を現在の伊国語に整備したのはダンテだが、日本語が今の日本語になったのはいつで誰が整備したのか」。


見事に答えられなかったわけです。「仮名ができたのは平安時代で旧仮名遣いが今の仮名遣いになったのはエットぉ...ごにょごにょごにょ」みたいな。ああ恥ずかしい。ネットで調べたら、ちなみに日本語の基本形を現在我々が使っているかたちに整備したのは藤原定家*1、旧仮名が新仮名になったのは戦後1946年でした。


そう異国で暮らしていると「日本にいると知らなくてもあんまし困らないけど自国のこととしてそんぐらいは知ってたほうがイんぢゃん」という類いのことをよく質問されて青くなる。で、答えられずエグエグしてると「このニポン人はアホ」の焼き印をジュと押されたりする。いやまぢで。おかげでニポンに少しづつ詳しくなっている。


「日本語はいかにして成立したか」
大野晋著/中公文庫/2002年初版/960円/ISBN:4122040078

*1:新古今和歌集の撰者、ですね