子供の本の見本市-ボローニャ

くたびれた身体に鞭を打ち、ボローニャまで往復してきた。年に一度、わたしにとっては恒例となったこの見本市だが、今年は見るべきものが本当に少なく、ニポンへ持っていきたいと思った本はたったの2冊。冬の時代が続く伊国出版業界とはいえ、こんなに寂しくてよいのか。おい。


ニポンのブースも元気がない。全体的に「模範的」「お行儀がよすぎる」感が否めない。ここ数年のニポンというのは、デザインにしろファッションにしろ各種カルチャーにせよ、世界の最先端をいっている。それは間違いないとわたしは思う。だとしたら、世界に向けて発信するものも、その発信の仕方も、もっと「イッちゃっててよい」とわたしなどは思う。おとなしくまぢめで行儀がよいという「世界の側から」のイメージに、なにもあわせることはないのだ。期待はどんどん(いい意味で)裏切ればよいのだと。


くたくたに疲れたが、巨匠のおかげでエミリアロマーニャの食と酒で元気をつけた。伊国を食うならやはりこの地に限る。