河合真水氏の個展 --mostra di Mami Kawai

 テキスタイル・アーティストの河合真水氏の個展が、12日からミラノのギャラリーSURIMONOにて始まりました。ドアを開けた瞬間「うお」と唸る。だってステキなんだ。すごく。


 友人知人の展覧会・音楽会・舞台・その他もろもろの発表会に行く。私にとってはこれは微妙な行為です。こういう場合、「友人知人だから」という理由でそこへ足を向けることが大半なわけですが、そこで迎えてくれるものたちが常にステキなものばかりとは限らない。でも行ったからには「友人知人だから」無言で5分で去るわけにはいかず、たとえ心の中で「コレを他人様に見せるのはアリなのか」などと思っても、きっと何かをちょこっと褒めたりもしなければいけない。作品自体にどうしても・どう頑張っても褒めるべきところが見つからなかったとしても、たぶん思いっきりおめかししている・もしくは思いっきりさりげなさを装ったジーパン姿の「友人知人の格好」とか、おそらく開場5分前まで、あーでもないこーでもないといじっていたんだろう「会場のディスプレイのしかた」とか、会場を埋める「友人知人の 友人知人の多さ」とか、友人知人とは実はまったく関係ない「ギャラリーの立地のよさ」とか、いずれ何かを見つけて何かを語らなければならぬ。見知らぬ人の作品を見に行くことと比べると面倒臭さをともなう。


 前置き長くなりましたが、今回の河合氏の個展はそういった大半の例に漏れる、本当に素敵な個展でした。(そうぢゃなかったら、こんな日記に改めて書く必要ないでしょ)。あまり素敵だったので「あのバッグ、売れ残ったら私が絶対買う」などという失礼な発言をついしてしまう。個展初日、久々に会った第一声で、他のお客様を前に「売れ残り」の話をする友人をもった河合氏、御愁傷様です。


展覧会告知:id:asparago:20040826